2023年4月15日、和歌山市で行われた衆院補選の応援演説中、岸田文雄首相が手製の爆発物で襲撃された事件を受けて、要人警護の課題や選挙演説の在り方、国民の危機管理意識について議論されています。
和歌山衆院補選での岸田首相襲撃事件の概要

出典元:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/436127
4月15日に行われた和歌山市での衆院補選の応援演説中、岸田文雄首相が手製の爆発物で襲撃されました。警察官と聴衆の男性が軽傷を負い、事件の容疑者である木村隆二容疑者が威力業務妨害容疑で逮捕されました。
この事件を受け、要人警護の課題だけでなく、選挙演説の在り方や国民の危機管理意識についても問われています。 危機管理コンサルタントである佐々木保博氏は、手製の爆発物がすぐに爆発しなかったことが幸いであったが、火炎瓶であった場合は被害規模が大きく変わっていたかもしれないと警鐘を鳴らしています。佐々木氏は、要人警護に不慣れな地方が現場だったことや前日夜のスケジュール変更が原因で穴が開いた前例を挙げ、岸田首相の警備体制について慎重な見方を示していました。しかし、今回の岸田首相の全国遊説には新警護要則に基づいた入念な警備計画が練られ、警備体制が明らかに増強されたことを確認できました。
しかしながら、佐々木氏は、「一番の問題は犯行を未然に防げなかったこと。この点においては何も変わっていない」と指摘しています。
犯人の木村隆二容疑者について

出典元:https://minzokumura.jp/kimura-douki/
兵庫県川西市の無職、木村隆二容疑者(24)は、2023年4月15日に和歌山市の雑賀崎漁港で岸田文雄首相の選挙応援演説会場に爆発物を投げ込んだとして、威力業務妨害容疑で逮捕されました。
木村容疑者は、2022年7月の参院選に立候補できなかったことに不満を持ち、国を提訴したが棄却された経緯があります。また、地元の自民党系市議の市政報告会に参加し、議員活動について質問するなど、政治に強い関心がある様子だったとのことです。 木村容疑者は事件当日の午前0時ごろは家にいましたが、朝にはいなくなっており、電車やバスで移動して現場に向かったとみられます。爆発物は銀色の筒状のもので、ナイフも所持していました。警察は殺人未遂の疑いも視野に捜査しています。
まとめ
和歌山市での衆院補選で起きた岸田文雄首相の襲撃事件を受けて、要人警護や選挙演説の在り方、国民の危機管理意識について様々な意見が出されています。専門家からは、今回の事件を受けて要人警護の強化が求められる一方で、未然防止に向けた取り組みが必要だとの指摘がありました。また容疑者の経歴や状況から、社会的孤立や不満が犯罪につながることがあるという問題も浮き彫りになりました。